ナナシャルダンダン

Twitterログとか

ウルトラマンタイガ第10話『夕映えの戦士』感想

タイガの中で一番好きかも。
今回ゲストの小田さん、前から少しでも登場してたらなぁ、とか思わなくもないけれど、ヒロユキとの会話から2人が交流を深めていたことは示されるし、描写されなかった小田さん視点の1~9話を想像するのもグッと来る。

前回9話『それぞれの今』では、宇宙人であることをカミングアウトしたホマレを、E.G.I.Sメンバーは「ホマレはホマレだ」と軽く流した。
その次の回であるこの第10話では逆に「種族の闘争本能に抗えなかったナックル星人」を登場させる。
この塩梅。
私はウルトラマンタイガの中ではこの第10話が今のところ一番好きだが、それは第9話からの流れも込みであるということは声を大にしていいたい。

【第10話あらすじ】
小田さんことナックル星人オデッサは「夕映えの戦士」の異名を持つ暗殺者だったが、半世紀前ウルトラマンに破れたことをきっかけに地球に飛来、以後は絵描きとして静かに暮らしていた。
しかしある日ウルトラマンタイガの活躍を目にした小田は、己の闘争本能が目を覚ますのを感じる。 必死で否定するが、トレギアの介入もあり、相棒ブラックキングが孵化してしまう。
ウルトラマンタイガによってブラックキングを倒された小田は本能に忠実になろうと決心し、ヒロユキに手紙を送る。
ナックル星人として街を破壊し始めた小田を、ヒロユキは苦悩の末に撃破するのだった…


おそらく小田さんはトレギアが介入せずとも遅かれ早かれ本能を抑えきれなくなっていたのだろうと思う。
本能を目覚めさせ、ウルトラマンと死力を尽くし倒された小田さんは幸せだったのだろう。
あれは自殺行為だった。
自殺幇助を強制されたヒロユキの心の傷は想像に余りあり、小田さんはなんて身勝手なんだと思いもする。

しかし、憤慨できない。

ウルトラマンと戦いたいとという本能を押し隠したまま一生を終えてしまうのか、やりたいことが目の前にあるのに諦めてしまうのか?
圧倒的な才能を前に一度は(暗殺者としての)筆を折った男が、同じく圧倒的な才能を目の当たりにし再び筆を持つ、この流れを頭ごなしに否定などできない。
身勝手ではあるけれど、小田さんはハッピーなエンドを迎えた。

ヒロユキ…

話題を変えて、今週のトレギアさんはサイコーでしたね。
一挙手一投足がサイコーの極み。
挨拶から始まり、軽やかにタイガを盾にするところ、笑っちゃうほど外道。
そして霧崎もよかった。
オデッサvsタイガ/タイタスの戦い序盤では哄笑を、そしてオデッサが倒された際にはわざとらしい哀悼を。
焚き付けた張本人のくせに。

これからもトレギアさんから目が離せない!