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月9『シャーロック』第4話感想

第3話は録画を失敗した。

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第2話で感じた以下の不満点が第4話では更に強化されていた印象。

第2話だけを見ると、このドラマにシャーロックというタイトルを冠さなければならない理由が見えない。 もちろんモチーフは散りばめられているが、ホームズ/誉とワトソン/若宮の関係性は今まで見てきたホームズ物のどれよりもお互いへの関心が薄く、なんなら若宮くんじゃなくレストレード/江藤との掛け合いをもっと見たいと思ってしまう。
(中略)
あまりのバディ感の薄さに物足りなさも感じてしまう。これからだろうか。製作スタッフのメインどころにバディ萌えしている人間がいなさそうな気配を感じるが。

第4話を見ても若宮くんというキャラクターに好意も持てない…。(正確には若宮というキャラクターにではなくドラマにおける若宮の立ち位置に)
これさ、原作にはいないキャラクターをドラマオリジナルで追加してしまったような居心地の悪さを感じる。『ガリレオ』の内海刑事(柴咲コウ)のような。そういえばどちらもキャンキャン吠える系だな。
オリキャラならまだしょうがないかなと思えるのだけれど若宮くんはジョン・ワトソンだよね、ホームズの側にいてホームズの魅力を引き出すはずのキャラクター、でも若宮は誉の魅力を減じてこそいないものの、ドラマのテンポや味を損なっているように感じられてならない。(断っておくと役者をdisる意図はない、作劇の話です)
誉と江藤だけでよくない?とこの第4話だけでも何回か思ってしまった。
連ドラだからここから関係性が発展していくのかなぁという期待もしているものの、現時点では「若宮いらない」になってしまうのは、『シャーロック』というタイトルのドラマとして致命的なのではないだろうか。
ジョン・ワトソンが邪魔だと思われるシャーロック・ホームズものって…。
若宮にワトソンを期待するから更にマイナスになっているのだが、切り離して考えても若宮はマイナスなのが痛いな…。ディーン・フジオカ佐々木蔵之介の魅力が溢れているのがいけないのか。
そういえばディーン・フジオカ、いつの間にか大人気になっていたけれどドラマをあまり見ないせいもありイマイチ魅力が分からなかったのがこのドラマでやっと理解できた。

さて、『シャーロック』というタイトルから期待するあれやこれやに関しては及第点を大きく下回るものの、ドラマとしてはかなり高評価。
石橋→梶山への嫉妬と憎悪の吐露はタイミングもあってか『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に登場するナダ というキャラクターとも大きく被る。
作品内においては、誉を負かしたい若宮と被るだろうか。
最後、「あんたには矛盾した感情なんて理解できないだろうフフン」と1人悦っていた若宮だが、「天才にも欠点がある」という事実に溜飲を下げているだけで、仮に誉がこの欠点すらも克服(?)した時、若宮は嫉妬と憎悪に飲まれるのではないだろうか。
だって若宮、誉のこと好きじゃないでしょ。
石橋にだって「まだだ、こいつよりも俺の方が上回っている部分がある…」という時期もあったはずなのに、最終的には引き摺り下ろそうとしてしまった。
石橋と梶山には15年の月日と指導者と選手という背景があるからこそ、一方が他方を憎んでいた、という事実はドラマティックになるのだが、若宮が誉に憎悪をぶつけたとして、誉は「ふ〜ん」で流しそうで盛り上がりにかけそうだ。
「俺たちはああいう才能の塊をうまく利用すればいいんだよ」と江藤に諭されるシーンは、第4話の中で唯一良かった若宮だった。
江藤が誉のバディだったら、ドラマのどこかで、俺も頑張らなきゃ、と一念発起する流れになるんだろうな、ホームズの才能にべったり寄りかかっているレストレードといえば『エレメンタリー』のレストレードが思い浮かぶ。「俺が彼に手柄を全て譲ってしまったせいで、彼は栄光欲に取り憑かれ破滅してしまった」とホームズが後悔するキャラクター。
江藤は栄光欲よりも怠け癖が板についてしまっているから破滅するようなことはないだろうし、エレホムと違って誉は江藤が破滅したところで眉一本動かさないか、「俺はこれが見たかったんだよ」と言い放ちそうな人間であるが、若宮の成長譚と江藤の更生譚のどちらが見たいかといったら断然に後者なのが本当に痛い…。
若宮という「残念」としか言えないキャラクターがいるからこそ、若宮の成長に期待、ついでに江藤も変わるかな?というマイナス故の期待が生まれるのであって、若宮がいなければずっと誉と江藤の掛け合いだけで満足なんだよな…